校則でツーブロック禁止されてる問題に現役美容師が物申す。
こんにちは!
表参道エリアでくせ毛顧客率100%のくせ毛専門美容師、「くせ毛マイスター」として活動している野坂信二(@kusegemeister)です。
みんなには「のっち」という愛称で親しんでいただければと思います♪
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最近「校則でツーブロック禁止」についてのニュースがあったのをご存知でしょうか?
都立高校の校則。
なんでツーブロックはダメなのか。本当に驚愕の答弁。pic.twitter.com/Wj2JhIchEu
— 池川友一 Yuichi Ikegawa #百年と希望 (@u1_ikegawa) July 13, 2020
ことの発端はこのツイートの動画から。
なぜ学校の校則でツーブロックはNGなのか。
かく言う僕自身もツーブロックなんですよね。
男性のお客様からのオーダーはもちろん、女性からのオーダーもあるほど人気のこのヘアスタイル。
「ボブ」と並ぶほどにメジャーで市民権を得ているこの「ツーブロック」は、学校の校則で禁止されているケースが多いんですよね。
もう15年ほど前にもなりますが、僕の中高時代もツーブロックは校則で禁止されていて、ツーブロックをした暁には先生にバリカンを持ってこられて坊主に刈られていました。笑
今このご時世でそんなことしたらとんでもない問題になりそうですが、学校の校則では今もなお禁止されていると言うのが現状のようです。
うーん、時代錯誤も甚だしいですね。
このツイートの動画がなぜここまでの反響を呼んでいるのか、それを動画をみていただければ’一目瞭然なのですが大まかにテキストで説明すると
「なぜツーブロックは校則で禁止されているのか?」
の問いに対して、これまで学校サイドは
「ルールで決まっているから。」
の一点張りだったようなのですが、教育長の口からその問いの答えが
「その外見が事件や事故にあいやすくなるから。」
という回答があったからなんです。
!??!?!?!?!?!?
って感じじゃないですか?
さすがに笑わざるを得ないけど、今この現状に置かれている子供達からすればフザケンナ!という「トンデモクソ回答」ですよね。
縮毛矯正禁止。メイク禁止。スタイリング禁止。
今回話題に上がっているツーブロックもそうですが、これを読んでいる皆さんも経験した通り、髪や見た目に関する校則という形を成した何かは可笑しいものがたくさん存在します。
[box class=”gray_box” title=””]
- くせ毛で悩んでいて縮毛矯正をかけてストレートにしたいのに、縮毛矯正は禁止。
- 地毛が明るいからという理由で黒髪に染めさせられる
- メイク禁止
- ワックスなどの整髪料を使ったスタイリングは禁止[/box]
細かいものをあげればもっとたくさんあるだろうし、学校によってはもっとすごいものも存在するかもしれないですね。
本当に支離滅裂にもほどがあると思いませんか?
[voice icon=”https://kusegehack.com/wp-content/uploads/2017/05/730f897cef4a873a9715cd34a5b219c1.jpeg” name=”くせ毛マイスター” type=”r”]教育者は本当にこれは正しいんだと胸を張って言えるんですか?[/voice]
と僕は問いたい。
足並みを揃えろというのならば、全体から見れば少数派のうねりや広がりの強いくせ毛は縮毛矯正をかけてストレートにさせるというのが正解なんじゃないですか?
世界的に見たら黒髪は10%ほどしかいないんだから、むしろ全員髪を明るくすべきでは?
っていう言い分は少々変化球が過ぎるかもしれないけど、禁止しているその理由自体がなんのエビデンスもない咄嗟についた寝坊の言い訳レベルなんだからしょうがないですよね。笑
「個性を伸ばす」なんて聞こえの良い教育方針は誰に向けて掲げているんですか?
全然言ってることとやってることに一貫性がないなと思いましたが、その行動に一つの一貫性を見つけました。
それは子供の無限の可能性を潰しているという点です。
「校則」とは”学校に都合のよい人間を集める装置”
確かに校則っていうのは、学校側が生徒に向けて設けるハードルの一つであるという側面は否定できない。
つまり校則って「学校にとって都合の良いひと」をふるいにかけて選別するシステムなので、ルール知ってて入ってきたお前らが悪いって言えてしまう。
入学試験なんてのがそれの最もわかりやすい例で、ある一定以下の学力の生徒を門前払いしている訳です。
校則も誰でも知り得るオープンなものなので「最初からダメって言っててそれを承知で入ってきたんでしょ?」は十分通じる学校側の言い訳。
そりゃツーブロだめで「はい分かりました」っていう聞き分けの良い従順な生徒のほうが指導の手間が省けるから楽であることは明確であって、 正しいか間違ってるかって要素はこの中にはない。
ブレーズパスカルの有名な詩に「人間は考えるあしである」というのがありますよね。
ブレーズ・パスカル(Blaise Pascal、1623年6月19日 – 1662年8月19日)は、フランスの哲学者、自然哲学者、物理学者、思想家、数学者、キリスト教神学者、発明家、実業家である。
神童として数多くのエピソードを残した早熟の天才で、その才能は多分野に及んだ。ただし、短命であり、三十代で逝去している。死後『パンセ』として出版されることになる遺稿を自身の目標としていた書物にまとめることもかなわなかった。
「人間は考える葦である」などの多数の名文句やパスカルの賭けなどの多数の有名な思弁がある遺稿集『パンセ』は有名である。その他、パスカルの三角形、パスカルの原理、パスカルの定理などの発見で知られる。ポール・ロワヤル学派に属し、ジャンセニスムを代表する著作家の一人でもある。
かつてフランスで発行されていた500フラン紙幣に肖像が使用されていた。
引用:Wikipedia
これは人間は一本のあしに過ぎない、でも人間は考えることができる。そしてそ考えることができることにその偉大と尊厳があるとしました。
つまりは考えるから人間であって、考えることをやめてはただ一本のあしでしかなくなってしまう。
「師」は絶対にウソをついてはいけない。
教師。
「師」がつく人間は絶対に嘘をついてはいけない。
これは完全な持論であり、美容「師」という職を選んでいる自分自身の次回の言葉でもあります。
正解のない世界で誰よりも考え続けなければならない存在が考えることをやめてどうするんだ。
子供という大人よりも一瞬一瞬の時が重い、それを預かっているという自覚はないのかと問いたい。
「関係ない奴が口を出すな」
という声が聞こえてきそうですが、将来一緒に働く仲間になるかもしれない、将来自分の子供を預けることになるかもしれない。
この国のどこを探しても部外者は存在しないですよ。
今僕はその教育の現場も知らないただの素人、ただの外野かもしれません。
本当はしたくもない黒染めを担当したこともあるし、本当は縮毛矯正をかけたいけど校則でかけれないから縛ることしかできないとただ長さを切って量をすくだけという施術も何回もしたことがあります。
やりたくもないのにしてるその子供の気持ちがわかりますか。どんな顔をして施術を受けてると思いますか。
やりたくないとわかっているものを僕ら美容師がどんな気持ちで施術すると思いますか。
これらの校則のその先に社会から求められる人間があるのならば、社会を知っている大人の助言として聞き入れる余地はあるでしょうがそうではないでしょう。
ツーブロックがNGなんて職業はおそらくなく、政治家でさえしているし、禁止されているメイクをしていない働く女性はどれくらいいるでしょうか?
メイクをせずに出社することが「失礼」とし、メイクをすることが「マナー」とさえ言われるような社会なのになぜ禁止しているのかまるでわからない。
これまで特別メイクに興味を持ってこなかった人や校則を忠実に守りメイクに触れていなかった人が急にメイクをしてこいと言われ、それがマナーだと言われ、どうしていいか分からずに大変な思いをしている女性がどれほどいるか分かりますか?
安心して社会で通用する人間に育てるというのが学校の役割の一つと言うのなら、ヘアスタイリングやメイクの基礎を教えるのが筋というもの。
禁止しているのにも関わらず社会に放り出された瞬間に「義務だ」と押し付けられる現状で、校則で禁止しているなんておかしい話がまかり通る訳が無い。
教育に携わっているのなら自分が正しいことをしているのか、生徒の模範であれているか、ただの一本のあしになっていないのか、考えてみてください。
[voice icon=”https://kusegehack.com/wp-content/uploads/2017/05/730f897cef4a873a9715cd34a5b219c1.jpeg” name=”くせ毛マイスター” type=”r”]子供と時代の成長は早く、目まぐるしいスピードで常に変化をし続けています。いつまで胡坐をかいてるんですか?[/voice]
以上外野からでした。