イルミナカラーが痛まないなんてウソ!?色落ちの真相、発色の仕組みについても解説。
こんにちは!
表参道エリアでくせ毛顧客率100%のくせ毛専門美容師、「くせ毛マイスター」として活動している野坂信二(@kusegemeister)です。
みんなには「のっち」という愛称で親しんでいただければと思います♪
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「イルミナカラーは傷まないよ!」
と美容師さんに言われたことはないですか?
本当に傷まないカラーならすごいけど、そんなこと実際にあるのでしょうか?
この記事ではそのことの真相を美容師目線で徹底的に解説していきます。
「イルミナカラーは傷まない」!?
実際に現場でサロンワークをしていると
初めてご来店のお客さんの中にも「いつもイルミナカラーで染めています!」という方が度々いらしゃいます!
ヘアケアに特化して美容師を何年間も続けていると、イルミナカラーで染めている方って見るとだいたい見ると分かるんですよね。
イルミナカラーをされている方はある特徴があって、他のカラーと見分けが付くんです。
その特徴は以下の通り。
[box class=”gray_box” title=”イルミナ髪の特徴”]
- ブリーチをしていない(お客様曰く)
- ブリーチしているような明るさ
- 色落ちが激しい
- 根元、中間、毛先で色が三層になっている。
- 傷んでいる
[/box]
こんな感じで僕があまりイルミナカラーが好きじゃないことが伝わってくると思います(笑)
あ、この記事は事実だけしか書かないので安心してください!
イルミナカラーが傷まない!はウソ!
イルミナカラーで染めると髪が傷まないというのは100%嘘です!
イルミナカラーに限らず、傷まないカラー剤はないのでご注意ください。
イルミナカラーは特徴がはっきりしている分
「イルミナカラー良い!」と思う方と「イルミナカラーやりたくない!」よいう方は完全に二極化するはずです。
イルミナカラーのメリット
[box class=”green_box” title=””]
- ブリーチなしで透明感のある髪色が作りやすい
- ブリーチするよりもダメージもなく時短にもなる[/box]
このようにイルミナカラーは”髪色”にメリットが集まります。
①ブリーチなしで透明感のある髪色が作りやすい
日本人の黒髪に透明感を出すためには”アンダーを削る”必要があります。
つまりは色を抜くという作業ですね。
黒画用紙に赤いマジックで線を引く、白画用紙に赤いマジックで線を引く。
どっちが鮮やかに透明感があるかは明白ですよね。当然後者です。
このような現象がヘアカラーにも起きていて、黒髪よりも金髪、金髪よりもベージュのような色に近い色であればあるほど透明感のある色彩を作り出すことができます。
カラー剤で色を抜くことに特化したカラーが『ブリーチ剤』ですが、明るくすることはブリーチ剤の特権ではなく、ほとんどのカラー剤はブリーチする効果が備わっているんです。
イルミナカラーは他のカラー剤よりもこのブリーチ効果が高いカラー剤って思ってください。
目標な明るさにする時に、通常のカラー剤とイルミナカラーの時の脱色と染色のイメージを図にするとこんな感じ。
イルミナカラーは通常のカラー剤よりも一度明るくして、ガツっと濃い色味を入れるのでブリーチなしでも透明感のあるカラーリングが可能なのです。
②ブリーチするよりもダメージもなく時短にもなる
ブリーチするよりは透明感が出ないけど、通常のカラー剤よりは透明感が出せる。
それがイルミナカラーの立ち位置。
ブリーチするほど透明感が出なくていいし、ダメージもしたくない方はちょうどいいのかもしれませんね。
ブリーチをする場合は、まずブリーチをして一度流してからもう一度カラーというダブルステップが基本。
イルミナカラーは一回の施術でそこそこの色味を出すことをできるので時短にもなります!
イルミナカラーのデメリット
[box class=”green_box” title=””]
- 色落ちが早い(色持ちは一週間ほど)
- 明るくする作用が強いので一度の施術で見ると普通のカラー剤よりも痛む
- パーマや縮毛矯正など他のケミカルメニューとは相性が悪い[/box]
逆に髪色を重視していない方からするとイルミナカラーにメリットはありません。
①色落ちが早い
イルミナカラーをされた方が口を揃えていうのが色落ちの早さ。とにかく色落ちが早いです!
色持ちは一週間ほどで、どんなに長く持って2週間くらいと考えておくと良いでしょう。
入れた色味がほぼ落ちるので、この図でいうと『明るくする』のてっぺんまで抜け落ちます。
6、7レベルで染めたのに10レベルくらいまで退色してしまうので初めての方はびっくりすると思います。
ある程度短いスパンでカラーをし続けて徐々に色味を育てていく。というのがイルミナカラーのオススメ活用法ですね。
②明るくする作用が強いので一度の施術で見ると普通のカラー剤よりも痛む
ヘアカラーは明るくすればするほど髪が傷んでしまいます。
明るさとへダメージは比例関係にあって、上述した言葉を使えば”アンダーを削ること”が髪の傷みへと直結するんですね。
実は、暗くするぶんにはあまり髪には負担にならないケースが多いんです。
逆をいうと他のカラー剤よりもアンダーを削り、明るくす特性をもつイルミナカラーは他のカラー剤よりもダメージがあると言えますよね。
③パーマや縮毛矯正など他のケミカルメニューとは相性が悪い
他のカラー剤よりも地の色を明るくして、深く色味を入れるという特性上、髪色だけ見てダメージの判断が難しい場合があります。
僕はイルミナ系で染めた髪やその他の要因でのハイダメージ毛を施術し慣れているので特に問題はないですが、それらに耐性がない方には実はハードルが高いです。
パーマや縮毛矯正などのケミカル施術というのは、どんな髪質をどうするかはもちろんどのくらいダメージをしているかというのも薬剤や行程を決定する上でとても重要な要素になります。
その隠れたダメージを正確に読めなかったり、ハイダメージでハイリスクな髪に適切に施術できる技術力のある美容師さんじゃないとかなりハードルが高いですね。
イコール失敗が起こりやすいのでご注意ください。
イルミナと相性の良いひと、悪いひと。
以上のことを踏まえると
「イルミナカラー良い!」と思う方と「イルミナカラーやりたくない!」よいう方は完全に二極化するはずです。
イルミナと相性の良いひと
[box class=”gray_box” title=””]
- ブリーチはしたくないけど透明感のある髪色にしたい
- パーマや縮毛矯正をする予定がない
- こまめなスパンでカラーできる
- ヘアケアよりも髪色!
- 長期スパンで髪色を育てていきたい[/box]
よく耳にするような『イルミナカラーは傷まない』『やればやるだけ髪が良くなる』なんてことは100%有り得ない。
ヘアケアよりも髪色を重視する方ならマッチするかも!
イルミナと相性の悪いひと
[box class=”gray_box” title=””]
- カラーの回数や頻度は減らしたい
- 髪色よりもヘアケアを重視したい
- 退色はなるべくしたくない
- 学校や会社に明るさレベルの規定がある
- パーマや縮毛矯正をする予定がある[/box]
髪質を綺麗に保ちたい方や他のケミカルメニューをされている方などはあまり向かないですね。
退色も早く激しいので、こまめにカラーができる前提じゃないと結果的に色抜けした状態が長期間続いてしまうので本末転倒ですよ。
イルミナカラー=「悪」ではない。
ここまで言っておいてなんですがイルミナカラーは「悪」ではないですよ。
ここまで特性がはっきりしているのでもはや好きです。
ただ、あまりにも「イルミナカラーは傷まないですよ!」という無知な美容師が多すぎて嫌いになりました。
モノは使いようです。
イルミナカラーの特性をしっかりと理解し、お客さんにもメリットとデメリットがあることをしっかり説明した上で使用する分には何も問題は有りません。
むしろブリーチなしであの透明感や鮮やかさが出せるのはイルミナのポテンシャルが素晴らしい証。
正確な知識と技術でイルミナの良さを120%引き出しましょう!
ちなみにイルミナと同じような特徴を持ったカラー剤は他にもあります。
ブリーチを使用せずに従来のカラー剤よりも透明感や鮮やかさを出すことができるというイルミナカラーに似た性質を持つカラー剤は他にもあります。
[box class=”green_box” title=””]
- イルミナカラー
- アプリエ
- アディクシー
- スロウ
- エヌドットカラー[/box]
うーん、この辺かな?
ちょっと他にもあったら追加しますが、このブランドのカラー剤たちはそれぞれ違う特徴があれど、ざっくり同じ性質を持つカラー剤だという認識でいてもらえるといいと思います。
とりあえず、縮毛矯正を定期的にかける方は縮毛矯正を担当してくれている美容師さんに相談してみてくださいね!
ちなみに僕だったら、デメリット伝えてそれでもやりたいならどうぞというスタンスですね(笑)
イルミナやってても縮毛矯正はバチクソ綺麗にかけます!
ツイッターでは僕と同意見の美容師さん多数。
イルミナカラーの痛まないマーケティングはマジでやめてほしい。
一回での発色に関しては他のカラー剤ではなかなか競えない領域にいるのは間違いない。
ただ、『発色』ではなく『痛まない』にメリットを感じて、【発色は二の次でなるべく痛まないでカラーしたい勢】が痛い目を見るんだよね。
— のっち@くせ毛の悩み解決 (@kusegemeister) September 27, 2018
わかるよ🙄
私もイルミナカラーに関してブリーチなしであの透明感と発色が手に入るのは素晴らしいと思ってるし好きだけど『痛まない』とか『やればやるほど髪にいい』って言うのは本当にやめてほしい…美容師サイドも鵜呑みにしないで、ちゃんと理解して実感した上で説明して使用してほしいよね。。 https://t.co/JxGvLFUDZI
— 宮原幸恵 (@miiiiyayuki) 2018年9月27日
イルミナの件は美容師が戦犯。
ブリーチが痛むなんてのは周知の事実だけど、やる人間がいなくならないのはデメリットをはね除けてしまう魅力があるから。
物売りのメーカーが言うのは100歩譲ってわかる。なぜ美容師はこんなにまで手前勝手な解釈しかできず、消費者に寄り添えない奴が多いんだろう。 https://t.co/Y7UJ2zjQWO
— のっち@くせ毛の悩みを解決する人 (@kusegemeister) 2018年9月27日
薬剤知識が無い美容師が
うじゃうじゃいる。挙句の果て
メーカーに踊らされて
自分のブランディングではなく
メーカーのブランディングを
必死にしているアホ美容師達 https://t.co/86zGjuAZwC— ケンサク✂️美容師です (@6ioMw9heoNmO00h) 2018年9月27日
すげー口悪いな(笑)
僕自身ブランディングとか無知だし下手クソだけど、#イルミナカラー で集客とかはしたくないかなwwwwwww https://t.co/c52u1OPYC2
— のっち@くせ毛の悩み解決 (@kusegemeister) September 27, 2018
僕「えっ?これってブリーチしてます?」
お客様「ブリーチはしてません!!キリッ!」
俺「でも、ここまでダメージしてるのは・・・??」
お客様「毎回イルミナで毛先までカラーしてるので傷んでないですよね??」
俺「(╹◡╹)(頑張って矯正かけよ)」
のパターン多数
お客様は悪くない https://t.co/AYjKplT4bY
— ちだ (@c_yoshihiro) September 27, 2018
あるある(笑)
履歴聞く限りここまで痛む理由がない。もしや・・・?で真っ先に思い浮かぶのはイルミナかトリートメントという名の縮毛矯正。
むしろイルミナカラー痛むとか言うとメーカー信者に「本当に美容師ですか?」「ちゃんとした知識つけてください」って叩かれるからねwwww https://t.co/vmfmq8hniA
— のっち@くせ毛の悩み解決 (@kusegemeister) September 27, 2018
すごくわかる。
まずサロンでの施術で痛まないものや治るものなんてない。
発色が良いにも良いなりの理由があるしデメリットがある事を施術する側が理解し説明しなくてはならない。
比率的に髪をいたませてるのはお客様自身でなく美容師側が多い気がする。。。 https://t.co/jwxUGfzkdM
— 川﨑 昭太朗 @人材開発・マネジメントができる技術屋 (@syo_taro_k) September 27, 2018
縮毛矯正もカラーもカットもその痛みの程度の差は当然あれど、痛まないものはないし、ましてや治るものなんて存在しない。
それでも見た目とダメージの大小が必ずしも比例する訳でないから、綺麗に見せることとお客さんの「やりたい!」のバランスを美容師サイドがコントロールすればいいだけの話。 https://t.co/0blHdbxUGp
— のっち@くせ毛の悩み解決 (@kusegemeister) September 27, 2018
みなさん面白いですね(笑)
以前、youtubeで同じような内容を動画にしてアップロードしたら「本当に美容師ですか?」と言われました(笑)
まとめ
「傷まない」「やればやるたび綺麗になる」といった良い噂
「実は痛む」「色落ちが早い」「やって後悔した」といったネガティブな噂
今回はその事の真相や仕組みについて解説していきました。
なるべく分かりやすく説明しましたが、少し専門的な話をえざるを得なかったので難しかったかもしれませんね。
イルミナカラーの特徴をまとめると
[box class=”gray_box” title=””]
- ブリーチなしでも通常のカラー剤では出せない透明感を出せる
- 透明感を出せる代償として髪に負担がある
- 色落ちは早く1〜2週間が色持ちの目安
- 透明感重視でコンスタントに染められる人は向いてる
- ケア面重視で色落ちが気になる方には向かない
- パーマと縮毛矯正とは相性が悪い[/box]
かなり特徴のはっきりしたカラー剤なので、好きな人は好き、嫌いな人は嫌いだと思います!
「傷まない」なんて噂を頼りに染めて傷んでしまったという被害報告はとても多いので
今回の内容を考慮して美容師さんに相談してみましょう!
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